2005年7月2日(土)
7時半起床。朝食はパンとオレンジとコーヒー。リンゴは昼に食べるので、食べずにカバンの中に入れた。窓を見ると、雨。初長距離ツーリングだと言うのに、雨だと気が滅入る。結局シアトルに5泊6日したが、雲の多い日ばかりだった。
8時15分、エンジンキーを差込み、エンジン始動。キュルキュル~~ッ、とセルが回るもエンジンがかからない。もっと回すが、全然かからない。確かに肌寒いからエンジンが冷えちゃったのかなと思い、チョークを引っ張りながらかけても、やはりかからない。まさか「 新車のくせに故障?」と頭の中をよぎったが、なんて事はない。キル・スイッチ(バイク屋の人は「Emergency Switchと言っていたなぁ)に入っていた。どおりでかからないはずだ。 ちなみに僕は今までの所有車にキルスイッチが装備されていたものはないので、気づくのにだいぶかかった。
こんな初歩的ミスを仕出かし、6日間いたシアトル市内を抜けて、高速5号線に入り、ひたすら北上。アクセル全開には出来ないので、時速60マイル(約100km/h)で走行。しかし他の車はそれ以上のスピードでガンガン走っていく。途中対向車線にライダーが来ると、みんな左手を軽くあげて、挨拶。う~~ん、こういうのアメリカならではの感じなんでしょうね。
雨は高速に入ったら止んで、濡れた路面の恐怖心もなくなった。途中、高速道路沿いにあるショッピングモールの駐車場で休憩。バイクの横に座っていると、一台の車がやってくる。ガラガラの駐車場で、しかも一番端にいるのに、どうして来るんだろうと思ったら
と。「助けが必要かい?」とおじさんが話しかけてきてくれた。恐らく僕がマシントラブルで駐車場に止まっていると思ったのであろう。本当に親切な人がいて、助かる。ありがとう。ここでブーツカバーを脱いで、グローブも雨用から普段用に替える。
このショッピングモールを出て20分もしないうちに、おいおい、急に雨が降って来た。しかも結構本格的に。幸いガソリンも入れ時だったので、ガソリンを入れ、ついでにブーツカバーも装着。ちなみに僕のバイクは満タンで170マイル(270キロ)は走れるのだが(多分)、この広い北米大陸。ガス欠になるのだけは避けたいので、早めの給油。しかもこの僕の買ったバイク「Rebel」、燃料計がついてないので、走行距離を見て、給油を判断しなければならない。
全身雨用装備になって、高速を10分くらい走ると、また雨が止んだ。でも雲行きが怪しかったので、晴れ間が見えても、雨用装備で走行。しかし、国境近くなると、雨が降る気配などなくなっていた。
いよいよ国境越え。しかし、国境手前ですごい渋滞。ブーツカバーを外そうと思ったが、渋滞の中じゃ、さすがに外せない。しかもこの渋滞、たった1kmくらいを通り過ぎるのに、1時間もかかった。国境近くで自転車に乗っている人が車の間をスイスイ抜けて行った。自転車で国境越えができるのであれば、50ccでもできるかな。今回は250ccだが、次回は50ccで挑戦してみたい。まぁ、次回は無いでしょうが・・・・。
ああ、今日は7月2日の土曜日。4日は独立記念日で金曜か火曜に有給を取れば、4連休になるから、こんなに込んでいたのであろう。週末の国境越えは次からは避けようと思う。
普通先進国への入国と言えば厳しいものであるが、カナダの入国審査官はそう思えないほど優しかった。そして国境はあっけなく過ぎていた。国境を過ぎるとすぐに案内所があり、ここでバンクーバーの地図をもらう。ここのスタッフもとてもフレンドリーで、僕のヘルメットを見て、「どんなバイクに乗ってるの?」とか聞いてくる。
カナダ国境からバンクーバーへの道は広い田園の中をずっと走ることになる。田園の中を走るだけあって、途中「田舎の香水」の匂いがしてきた。「田舎の香水」って分かりますか?牛とかの「糞」の匂いのことで、台湾でも日本でも田舎に行くと匂ってくるあれのことです。
バンクーバー市内へ到着。早速市内にあるユースホステルに行く。バンクーバーには3つのユースがあり、ひとつは要予約で、あとの2つは予約した方が良いというユースである。で、予約はしてなかったので、Granville Streetにあるユースを訪ねると、満員。でも受付が別のユースに電話をつないでくれた。それからは自分で空きの有無を聞いたりしたのだが、結局市内じゃなくて、ちょっと郊外にあるJericho Beachというユースに泊まることにした。普通の旅行者ならこんな遠い所は重い荷物を持っているのであれば、行かないと思うのだが、幸い僕はバイクと言う素晴らしい足を持っている。迷わずここに決めた。
バンクーバー市内を走っていて思ったことは、「ここは白人の多いアジアか?」ということ。聞いた話なのだが、香港が中国に返還される前に多くの香港人がカナダへ移住したそうだ。だからここはアジア人が多いのかな。ただ顔を見ただけで、香港人なのか中国人なのか、はたまた台湾人なのか分かるはずもない。
ユースには15時前に到着。カナダドルが1ドルもなかったので、両替したく受付で聞くと、土曜でも銀行がやっているが、営業時間が何時までかは知らないとの事。急ぎ足で受付で聞いた銀行へ行くも、到着したのが15時5分。5分前に閉まってしまっていた。残念そうにしていると、ATMのところにいたおばあちゃんが「営業時間は16時までにすべきよね」と話しかけてきた。このおばあちゃんも数分前に来たのであろう。
結局両替できずに、ユースへ戻る。特にすることがないので、地図で明日のルートを考え、シャワーを浴び、昨日インスタント麺を食す。お金があれば、恐らく外で何か食べたと思うのだが、1カナダドルもないのだから、仕方ない。でも、今日食べた「日清Top Ramen Oriental Flavor」という味、今まで食べた「Top Ramen」の中で一番イケると思った。
ベッドで横になりながら地図を見ていると、同室の人が話しかけてきた。シンガポールから来たレスリーという人で、会社の研修で1週間、遊びで1週間カナダに来ていて、僕と同じく今日カナダに着いたそうだ。彼もシンガポールでカジバのバイクに乗っており、僕のバイク旅行に興味を持ってくれた。彼もアメリカ横断したいと言っていたが、時間もチャンスもないと言っていた。そりゃそうだもんなぁ、僕も仕事を辞めたから出来たようなもんだからな。。。不景気の中、仕事を辞めるリスクを考えると、こんな旅行をするにも勇気が必要だと思う。
21時頃、今までとても静かだった部屋が騒がしくなってきた。みんなダウンタウンへ行って夜遊びする予定なのだろうか。ここの宿泊者は西洋人が多い。
明日はバンフ(Banff)へ行く。早朝出発で、恐らく夕方到着すると思う。結構な長旅だ。なので、バンフには2泊する予定。
本日の走行距離: 144マイル(231.7km)
総走行距離:416マイル(669.5km)
8時15分、エンジンキーを差込み、エンジン始動。キュルキュル~~ッ、とセルが回るもエンジンがかからない。もっと回すが、全然かからない。確かに肌寒いからエンジンが冷えちゃったのかなと思い、チョークを引っ張りながらかけても、やはりかからない。まさか「 新車のくせに故障?」と頭の中をよぎったが、なんて事はない。キル・スイッチ(バイク屋の人は「Emergency Switchと言っていたなぁ)に入っていた。どおりでかからないはずだ。 ちなみに僕は今までの所有車にキルスイッチが装備されていたものはないので、気づくのにだいぶかかった。
こんな初歩的ミスを仕出かし、6日間いたシアトル市内を抜けて、高速5号線に入り、ひたすら北上。アクセル全開には出来ないので、時速60マイル(約100km/h)で走行。しかし他の車はそれ以上のスピードでガンガン走っていく。途中対向車線にライダーが来ると、みんな左手を軽くあげて、挨拶。う~~ん、こういうのアメリカならではの感じなんでしょうね。
雨は高速に入ったら止んで、濡れた路面の恐怖心もなくなった。途中、高速道路沿いにあるショッピングモールの駐車場で休憩。バイクの横に座っていると、一台の車がやってくる。ガラガラの駐車場で、しかも一番端にいるのに、どうして来るんだろうと思ったら
「Do you need help?」
と。「助けが必要かい?」とおじさんが話しかけてきてくれた。恐らく僕がマシントラブルで駐車場に止まっていると思ったのであろう。本当に親切な人がいて、助かる。ありがとう。ここでブーツカバーを脱いで、グローブも雨用から普段用に替える。
このショッピングモールを出て20分もしないうちに、おいおい、急に雨が降って来た。しかも結構本格的に。幸いガソリンも入れ時だったので、ガソリンを入れ、ついでにブーツカバーも装着。ちなみに僕のバイクは満タンで170マイル(270キロ)は走れるのだが(多分)、この広い北米大陸。ガス欠になるのだけは避けたいので、早めの給油。しかもこの僕の買ったバイク「Rebel」、燃料計がついてないので、走行距離を見て、給油を判断しなければならない。
全身雨用装備になって、高速を10分くらい走ると、また雨が止んだ。でも雲行きが怪しかったので、晴れ間が見えても、雨用装備で走行。しかし、国境近くなると、雨が降る気配などなくなっていた。
いよいよ国境越え。しかし、国境手前ですごい渋滞。ブーツカバーを外そうと思ったが、渋滞の中じゃ、さすがに外せない。しかもこの渋滞、たった1kmくらいを通り過ぎるのに、1時間もかかった。国境近くで自転車に乗っている人が車の間をスイスイ抜けて行った。自転車で国境越えができるのであれば、50ccでもできるかな。今回は250ccだが、次回は50ccで挑戦してみたい。まぁ、次回は無いでしょうが・・・・。
いよいよ国境越え。ドキドキ
(当時は工事現場はなかった)
(当時は工事現場はなかった)
ああ、今日は7月2日の土曜日。4日は独立記念日で金曜か火曜に有給を取れば、4連休になるから、こんなに込んでいたのであろう。週末の国境越えは次からは避けようと思う。
普通先進国への入国と言えば厳しいものであるが、カナダの入国審査官はそう思えないほど優しかった。そして国境はあっけなく過ぎていた。国境を過ぎるとすぐに案内所があり、ここでバンクーバーの地図をもらう。ここのスタッフもとてもフレンドリーで、僕のヘルメットを見て、「どんなバイクに乗ってるの?」とか聞いてくる。
カナダ国境からバンクーバーへの道は広い田園の中をずっと走ることになる。田園の中を走るだけあって、途中「田舎の香水」の匂いがしてきた。「田舎の香水」って分かりますか?牛とかの「糞」の匂いのことで、台湾でも日本でも田舎に行くと匂ってくるあれのことです。
バンクーバー市内へ到着。早速市内にあるユースホステルに行く。バンクーバーには3つのユースがあり、ひとつは要予約で、あとの2つは予約した方が良いというユースである。で、予約はしてなかったので、Granville Streetにあるユースを訪ねると、満員。でも受付が別のユースに電話をつないでくれた。それからは自分で空きの有無を聞いたりしたのだが、結局市内じゃなくて、ちょっと郊外にあるJericho Beachというユースに泊まることにした。普通の旅行者ならこんな遠い所は重い荷物を持っているのであれば、行かないと思うのだが、幸い僕はバイクと言う素晴らしい足を持っている。迷わずここに決めた。
バンクーバー市内を走っていて思ったことは、「ここは白人の多いアジアか?」ということ。聞いた話なのだが、香港が中国に返還される前に多くの香港人がカナダへ移住したそうだ。だからここはアジア人が多いのかな。ただ顔を見ただけで、香港人なのか中国人なのか、はたまた台湾人なのか分かるはずもない。
ユースには15時前に到着。カナダドルが1ドルもなかったので、両替したく受付で聞くと、土曜でも銀行がやっているが、営業時間が何時までかは知らないとの事。急ぎ足で受付で聞いた銀行へ行くも、到着したのが15時5分。5分前に閉まってしまっていた。残念そうにしていると、ATMのところにいたおばあちゃんが「営業時間は16時までにすべきよね」と話しかけてきた。このおばあちゃんも数分前に来たのであろう。
素晴らしい環境の中に建っている。
ドミトリー(相部屋)はこんな感じ
バックパッカーにしてみたら、綺麗な方の宿だと思う。
結局両替できずに、ユースへ戻る。特にすることがないので、地図で明日のルートを考え、シャワーを浴び、昨日インスタント麺を食す。お金があれば、恐らく外で何か食べたと思うのだが、1カナダドルもないのだから、仕方ない。でも、今日食べた「日清Top Ramen Oriental Flavor」という味、今まで食べた「Top Ramen」の中で一番イケると思った。
ベッドで横になりながら地図を見ていると、同室の人が話しかけてきた。シンガポールから来たレスリーという人で、会社の研修で1週間、遊びで1週間カナダに来ていて、僕と同じく今日カナダに着いたそうだ。彼もシンガポールでカジバのバイクに乗っており、僕のバイク旅行に興味を持ってくれた。彼もアメリカ横断したいと言っていたが、時間もチャンスもないと言っていた。そりゃそうだもんなぁ、僕も仕事を辞めたから出来たようなもんだからな。。。不景気の中、仕事を辞めるリスクを考えると、こんな旅行をするにも勇気が必要だと思う。
21時頃、今までとても静かだった部屋が騒がしくなってきた。みんなダウンタウンへ行って夜遊びする予定なのだろうか。ここの宿泊者は西洋人が多い。
明日はバンフ(Banff)へ行く。早朝出発で、恐らく夕方到着すると思う。結構な長旅だ。なので、バンフには2泊する予定。
総走行距離:416マイル(669.5km)
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